介護報酬改定の具体的な改定内容について

介護報酬とは、介護サービスを提供した事業所に支払われる報酬のことを言います。3年に一度改定が行われ、その都度介護事業所に大きな影響を与えることになります。

そこで今回は、事例として2018年介護報酬改定が行われた内容を紹介していきたいと思います。2018年の改定時には、4つのことを中心とした内容が変わっています。

まず1つ目は、「地域包括ケアシステムの推進」です。これはどこに住んでいようとも、正しい医療と介護サービスを受けることができるということです。ターミナルケアや看取りを大事にし、医療と介護の連携を今まで以上に強めることや、認知症患者へのサービスの強化などが挙げられています。

次に2つ目は、「自立支援、重度化防止の取り組みの強化」です。これはリハビリに関する報酬についての方針となります。リハビリの強化や訪問介護による生活援助の報酬引き下げが盛り込まれる一方、排せつ支援に対する評価の改善などが含まれています。

そして3つ目に改定されたのが、「多様な人材の確保と生産性の向上」です。これは、さまざまな基準の緩和や介護士の負担軽減に関する方針です。生活援助担当の拡大や介護ロボットの導入、オペレーターの専任要件の緩和などが挙げられています。

最後の4つ目は「介護サービスの適正化」です。具体的には、訪問サービスに関する減算の拡大と訪問看護、介護予防訪問看護の報酬の引き下げなどが挙げられます。

そして2018年の3年後となる2021年には、さらに新たな介護報酬改定が行われました。そこには、感染症対策の強化、業務継続に向けた取り組みの強化、災害への地域と連携した対応の強化などが組み込まれました。これらの改定は、介護に従事する人たちの給与に直接的な影響を及ぼすため、現役介護士の方は、ぜひ詳細を確認しておきましょう。